「…ジーソ。」

「ああ。」

「これはひっじょーーーにまずいよな?;」

「ああ。」

「頼むから昼ご飯作んの手伝って~~~!!!;」

 

料理作りは大惨事!?

 

「お前、料理すら作れねーのかよ!!」

「しょーがないじゃない!!現実じゃあこの年で1人暮らしとか

通報もんだし、つか無理だ!!」

「そっちの世界じゃ、料理も習わねーのか!?」

「習うよ。でもあたしは上手くできないの!!」

「はああ!?」

「他の人達はなーんかこなれた感じで楽しんでるけど

あたしはそもそもきょーみないから楽しくないし

料理なんか卵一品もんだ!ジャガイモむくのに推定10分!

んな情報今いらねーよ!つーかかかりすぎだ!!」

「う、うう…アリスさん、ジーソさん、ごめんなさい…

あたしが熱なんて……」

「あああああフレイヤさんなぜにそこで謝るの!;

ここあたしん家!泊まったんだからたぶんあたしの

管理不足!!」

「とにかく!オレだって腹減ったんだ。作るぞ!

アリス、食材は!?」

「ゼロ!」

「なんでだよ!!?;」

「だからあたし料理なんかしねーんだっつーの

フレイヤに金払ってるぐらいだ!!」

「…オレも払った方がいいか…?;」

「い、いいえ!いいですから!;」

 

 

 

「…正直おかゆパックとレトルトでも買って済ませたいんだが。」

「ここに売ってんのか?」

「無いんだよ。」

「じゃあ無理だな。諦めて普通に作れ。

オレだって巻き込まれてんだから。」

「じゃあ、ルーでも買ってハヤシ作るか…」

「ハヤシ?簡単そうじゃねーか。いけるだろ。」

「…肉野菜切れない。」

「だからなんでだよ!?」

「魔導使えりゃいいんだけど。」

「…ダメだ。」

「なぜに!?;」

「この際、もう少し作れるようになれよ!

ハヤシライスなんか食材とルー煮込むだけじゃねーか!

オレでも作れるぞ!!」

「だからこっちとは世界が違うのよ!!」

「お前さっき他の人はできるつってただろ!?」

「なんでそーゆーこと覚えてるわけ!?」

「オレどんだけトリ頭なんだよお前ん中で!!」

「……」

「……」

「さっさと買うか…」

「お、おう…」

 

 

 

「さて、帰ってきたわけだが。」

「まずは食材切るぞ。魔導は使うなよ。」

「…どうやって?;」

「は?」

「あたし包丁なんて買ってないよ?」

「…切るもんだけ自分で出せ!!」

「だから普段ガチめに使わないんだよ…;」

「肉はオレが切るから後の野菜切れよ!」

「ほいほい…っと」

 

【だ、大丈夫かな…】

「お、おいっ!!それ指切るだろ!?;」

「そっちの方が怖いわああああ!!!がっつりは無くとも

チクリが1番嫌なんだよおおお!!!」

「ったく!これはこう持つ!それで…そっちじゃない!

向きはこっちだ!!」

ジュウウウウウ……

【…ジーソさん、まさか火…】

「って、ジーソ!玉ねぎ焦げてる焦げてる!!」

「はっ!?うわ、やべっ!!;」

ピッ

「ふう…で、つまりあとお前待ちだからな!?」

「だから魔導を使わせろー!!」

「いいから作れ!!切れ!!」

「あなた多少混乱してない!?;」

「だああああ!!!!!いいからやれっ!!」

「あ、あの…あたし…てつだ「「いい!!」」

【ううう…ごめんなさいアリスさん、ジーソさん…

すごく不安です……;】

 

 

 

「よ…よし!後は煮込むぞ。アリス、ルー。」

「ほいほい何切れ!?」

「書いてねーのか?」

「…3人前なら6切れ」

「それでいい。よこせ。」

「えーっと、これで…よろしいかー…なっ

「お前とことん不器用だな!!そこで割れるか!?普通!;」

「不器用な人間がまっすぐに分けようとして思いっきり斜めに分かれんのは

いつものこと。」

「人間ってオレらより手先細かいんじゃないのかよ!?」

「知らんけどあたしは不器用な部類に堂々ランクイン!!」

「オレこそ知るか!!」

 

 

 

「あ、あの、あたし1回…

「弱火ってこのぐらいか?」

「あー…ってさっきからお前ん家の備え付きの調理器具よくわかんねーんだけど」

「IH?」

「これのことか?火見えねーじゃねーかよ。」

「これ、火ってよりは電気だぞ?」

「じゃあ…あれもか・白米炊いたやつ。」

「そ。あれはあたしまあまあ使えるのよ。」

「あ、あの、お2人とも…」

「フレイヤ!?まだ寝てていいよ!」

「こっち手伝って悪化したら何の意味も…」

「あ、あの、1回、座っていようかなぁ、って…

それに、もうすぐできそうですし。」

「…これ以上悪化しなければな…;」

「否定はしない…;」

「………;」

 

 

 

「「できたっ!!」」

「お疲れ様です!ジーソさん、アリスさっんっ、…!;」

「無理して喋らんくてもよろしいのよ?;」

「とりあえず盛り付けるぞ。フレイヤはどのぐらい?」

「えっと、少しで…いいです。」

「このぐらいか?」

「あ、はい!ありがとうございます。」

「アリスは?」

「あたし?うーん…フレイヤの1.5倍くらい。」

「少なっ!!?;」

「あたし元々小食じゃない。」

「…まあ、そうか。…残り、オレが食っていいのか?;」

「どうぞ。」

「どーぞどーぞ。」

「男で魔族だとはいえ、オレチビらしくねーよこの比率…」

「最悪あとでとか、ミィムゥにでも分けりゃいーんだ。

いったあきやーしゅっと。」

「いただきます。」

「…いただきます。」

「ジーソ、なんかあったか?」

「いや、やっぱお前のそれ、おかしくねーか?;」

「これはわざとだからご安心を。」

 

話の内容上、アリスさんがボケっぽくなっちゃいましたが彼女、

本来はジーソと共にがっつりツッコミタイプですw;

 

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